書籍・雑誌

2008年1月18日 (金)

レコスケくん。

レコスケくんは、本秀康さんの漫画です。内容は少しマニアックで、掲載されていた雑誌も、レコードコレクターズというマニア誌です。

読んでみると、うなずける事ばかりで、大変楽しい時間を過ごすことが出来ました。特に中古レコ屋のエサ箱あさりのことなど、身に覚えがあります。

しかし、若い人が読んで分かるのだろうか。まだレコードが全盛の時代、でもないか、CDにチェンジする時期の話なのである。私などは、当時のレコ屋の店内の様子と客達の挙動までも思い浮かべることが出来ます。なつかしすぎる。

そこで。本そのものは楽しかったのですが、実はレコスケくんで紹介されているレコードおよびCDは一枚も持っていません。だけど、ほとんど聞いたことがあります。友達に借りて聞いたり一方的に聞かされたりとかで、いまだに覚えているのです。若いときの記憶力は素晴らしい。私が大学生の頃は、アパートの壁一面がレコードでびっしり、なんて知り合いが何人もいたのです。

だいたい、昔から、ロックとかブルースとかジャズとかフォークには、たいして興味を持てなかったのですよ。だから、レコスケくんで紹介されてたレコードおよびCDは持ってないというわけ。けど、バンドをやっていたので、いつの間にか聞いていたというか、聞かされたという次第です。

でも、なんでロックとかブルースとかジャズとかフォークに興味がないのか。歌謡曲とボサノヴァとクラシックは、大量にレコードを所有していたのに。それと今になって特に思うのだけど、そんな音楽の趣味でよくバンド活動などしていたものだと半ばあきれ顔だが、もし今俺が若ければ一人でDTMを背中を丸めながらやっていたことだろうと推測される。それはともかく、今はCDに買い換えてる途中ですが、いつの間にかネット配信に変わってしまいそうで、所有する喜びがなくなるではないか、と思っていたらレコスケくんにも、その事が書かれていました。

やはり、私の時代のマニアは、所有が基本です。手触りとか香りとか重量感とか見る楽しみとか、現物を前にして喜んでいたのです。

もしかすると今の若い人は、単なるデータから、物の質感を感じることが出来るようななったのだろうか。そんな馬鹿なことは無いと思うけど。

2008年1月11日 (金)

タマキングこと宮田珠己さん。

初めて宮田珠己さんを読んだのは、旅行人という雑誌だったと思う。どうして旅の雑誌を定期購読していたのか、それが何年前の事なのかは、あやふやなもので、強いて言えば覚えてないのです。もしかすると、その当時、私の身に深刻な悩みがあり自分からの逃避行を企てようとしたのか、それとも気分でも変えたかったか、まあそんな具合に過去の自分の心理状態を推測してみても検証するすべさえ、もはやありません。

結局、旅立ちはしなかったけど。旅の本をいろいろ読んだだけで満足したような記憶が私の脳内に蘇りましたよ。

もしかして出不精?

旅行人の中で、宮田珠己さんの文章が際だっていたのは、よくありがちな、旅への一方的であり、あまりにも個人的な思い入れが感じられなかったからです。たぶん、宮田さんの明晰な頭脳が、感情に流れる事を拒んでいたからなのでは、なんて思います。

宮田珠己さんの文章を読んでいると、旅という個人的な経験を、色々な角度からこねくり回して客体化にまで至っているような気がします。なんと言えばいいのか、そうそう、まるで珍しいオモチャを、単なる物としてだけでなく、そのバックグランドも含めて、こねくり回しながら遊んで楽しんでいる。みたいな感じです。

旅に限らず、巨大仏とかジェットコースターとかシュノーケルでもいいですが、それを経験して得られる感覚的なことを、手にとって楽しめるよう目の前にテキスト化してくれる。

なぜ、こんな才能が話題にならないのか、日本はおかしいのでは? なんてね。話題になっていたら私の認識不足です。その場合はごめんなさい。ということで。